ギターアンプに定格以上の電流が流れると、ヒューズが焼切れることによって回路を守りアンプから煙や火が出るのを防いでくれます。これが「ヒューズが飛ぶ」という現象です。
ヒューズの交換自体は簡単にできますが、故障の原因が他にある場合には大きな問題を引き起こしてしまう可能性もあるので、交換の際は自己責任で慎重に行ってください。
ファストブローとスローブローについて
まず、ヒューズにはファストブローとスローブロー(タイムラグ)の2種があり、ギターアンプに使われるのは主にスローブローです。
この2種類の違いは、定格以上の電流が流れた時の反応です。ファストブローの場合は瞬時に焼切れるのに対し、スローブローの場合は一定時間流れ続けた時に焼切れるようになっています。
ギターアンプは定格以上の電流が流れることは頻繁にありますので、ファストブローではアンプとして使い物になりません。一般的にはあまり売っていないので、専門店などで購入する必要があります。
電流と電圧
ヒューズの役割をしっかりと果たしてもらうためには、定格電流・電圧を守る必要があります。ヒューズケースや本体のシールに記載されているので、しっかりと確認しこれに従いましょう。
ヒューズ本体の溶断電流がアンプの定格電流よりも大きい場合には、過大電流が流れてもヒューズが溶断せずに、アンプに大きな負担がかかってしまいます。
逆にヒューズ本体の溶断電流がアンプの定格電流よりも小さい場合には、問題のない電流でもヒューズが溶断せずにすぐに飛んでしまいます。
一方、電圧はアンプの定格電圧以上の電圧であれば問題なく使うことができます。一般的には定格電圧が100Vのものが多いと思いますので、それ以上の電圧のヒューズが必要になります。