ギターコード

ローコードの仕組み・ハイコードとの使い分け

人気音源あり

ローコードの仕組みやハイコードとの使い分けや使い方の仕方の紹介です。フォームからしっかりと覚えられるよう画像や音源を使って説明しています。

なお、基本的なコード理論を順を追って説明するため、次の5つのコンテンツに分けて書いてあります。より理解を深めたい方は順番に見てもらえると良いと思います。

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ローコードを覚える際の考え方

ギターを始めて間もない方や、アコギから入った方だとローコードのほうがなじみがあると思います。ローコードではいくつか指の形を覚える必要があり、若干苦労されたかと思いますが、これらも今まででやった「2つの型」をしっかりと理解できれば理論的に納得して覚えられます
※「2つの型」は「ギタリスト用!簡単なコード理論」で解説しています。

正確に言うと、指板の音の配置の関係でハイポジションでは押さえづらくあまり使わない型も少しだけ覚える必要がありますが、指板の音の配置を型で覚えることはソロやアレンジなどでも非常に応用の利くものですので、ぜひもうひとがん張りして覚えてみてください。

まずは、良く出てくるローコード一覧です。

ローコード一覧

これら全部覚えるのは正直面倒ですよね?しかも全部覚えた後に、例えば「Aコード」が出てきたら、覚えてないからまたコード表を見なければ弾けない、ということにもなります。一度しっかりと理論的に理解できればこういったときにも役立ちます。

ローコードの基本的な覚え方は、いくつかの型を覚え、ルートの音を、弾きたいコードのルート音に合わせていく方法です。この方法で覚えてしまえば、いくつかの型を覚えるだけで何パターンものコードを覚えることもできますし、セブンスやテンション音などへの応用も利きます。

ここでは、ルート音の移動が重要になってきますので、参考にできるよう指板上の音の配置を載せておきます。

指板上の音の配置

各ローコードの成り立ち

Cコード

Cコード

Cコードは「5弦ルート下降型」から導き出せます。5弦ルート下降型とは、今まででやった5弦ルート型の反対方向にできる型のことです。下の画像で言うと、真ん中から右側が5弦ルート型、左側が今回の5弦ルート下降型です。

Cコードは「5弦ルート下降型」から

この5弦ルート下降型をヘッド側にずらしていくと次のようにCコードができます。ルート部分をCの音に合わせた形です。

Cコードの成り立ち

この5弦ルート下降型は、ローコードのC以外でこのままコードとして押さえることはあまりないのですが、この型を元にして作られているコードは結構あります。例えば、C7コードや、ナインス系のコードなどがそうです。

Cコードを元にして作られているコード

左がC7、右がナインス系のコードです。C7コードや、ナインス系のコードは別のページで説明しますが、5弦ルート下降型からの変化形も多いということは覚えておいてください。

Dmコード

Dmコード

Dmコードは、「4弦ルート型」から導き出します。4弦ルート型は、6弦ルート型と5弦ルート下降型の間に挟まれたところにあります。画像の真ん中あたりです。

mコードは、「4弦ルート型」から

まずはこの4弦ルート型のルート音をDに合わせるため画像のように移動させます。移動後のコードはDコードです。

Dコード

このDコードの3度を半音下げると、Dmコードになります。

Dmコード

4弦ルート型も、ハイポジションではあまり使われません。むしろ、スケールの項で意識していくことになります。スケールの練習では、ポジションごとのつながりやそれぞれのポジションの度数を知ることが必要になってくるのですが、そうしたときにソロでも良く使う5弦ルート型のポジションと6弦ルート型のポジションをつないでいる部分が視覚的にわかりやすくなります。これは、5弦ルート下降型も同じことが言えます。

少しややこしくしてしまいましたが、とりあえずここまででは新たに出てきた2つの型(「5弦ルート下降型」と「4弦ルート型」)を覚えてしまうことをおすすめします

Em~Amコード

Em~Amコード

Em、F、G、Amの4つは5・6弦ルート型を移動させただけですので、一気に見ていきます。

まず、Emコードは6弦ルート型のマイナートライアドを画像のようにルート音をEに合わせたものです。

Emコード

Fコードは6弦ルート型メジャートライアドコードそのままなので省略します。

次はGコードです。Gコードの場合は型の移動というよりも、Gコードの構成音がギターの開放弦に多いからこのような押さえ方になったというほうが正しいかもしれません。

Gコード

Amコードは5弦ルート型のマイナートライアドを画像のようにルート音をAに合わせたものです。

Amコード

Bm(♭5)コード

Bm(♭5)コード

Bm(♭5)コードは、ジャズやボサノバのどの曲でよく使われ、ロックやポップなどではあまり見ませんが一応説明をしておきます。

基本的には5弦ルート型マイナートライアドを移動させたものですが、その後に5度を♭させる(半音下げる)作業が入ります。

Bm(♭5)コードの基本は5弦ルート型マイナートライアドを移動させたもの

1弦の♭5は画像の位置ですが、コードを押さえるのが困難なため省略した形になります。

ハイポジションのコードとの使い分け

実際に音源を聴きながら、どのような違いがあるのか見てみます。コード進行はC - Am - Dm - Gにしてみました。

ローポジション

音色の確認
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ハイポジション

音色の確認
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ちょっと音質が悪くてよくわからないかもしれませんが、一般的にはハイポジションのコードは音が硬く、少しキンキンして聴こえます。対してローポジションのコードは音が柔らかく、広がりのある音色になります。そのため、ハイコードとローコードの弾き分け方の一つとして、コードの響きで決める選び方があります。

他には、コードチェンジ時に今押さえているコードに近いポジションのコードを押さえたりします。

あとは、アコギではハイポジションのコードは弦が硬く押さえずらいですし、サウンドホールでの響きがよくないことからなるべくローコードを使います。開放弦が使えない場合にはカポを使って曲のキーにギター自体を合わせることもあります。

まとめ

  1. 「5弦ルート型」と「6弦ルート型」のフォームのほかにも、「5弦ルート下降型」と「4弦ルート型」があり、ローコードはこれをナット側に移動したもの。
  2. 後者の2つはこの型のまま押さえることは少ないが、応用型は良く使われるしソロやスケールでは必須(ほとんどのギタリストは知っている。多分。)なので、この型の位置と度数の配置は覚えておく。
  3. ローコードとハイコードの使い分け方は、主に「響き」と「無理のないコード移動」の2点を意識する。
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