ギターはその用途や国々の歴史の流れの中で様々な種類のものが生まれてきました。ライブ映像や音源を聴くとわかるように、また弾き心地や奏法もずいぶんと変ってくるため、例えばエレキは弾けるけどアコギは弾けないといった人やその逆もあります。
初心者の方がはじめてギターを選ぶ際には、まずは弾きたいジャンルや好きなアーティストの持っているギターを確認し、出したい音でどのギターを習得していくかを決めるといいと思います。
エレキギター
音を増幅させるために電気を使ったギターをエレキギターといいます。ギターに付いているピックアップから弦の振動を拾い、シールドを伝いアンプを通して音を出します。
エレキギター単体では音が鳴らないため、これらの備品を一緒にそろえる必要があります。アンプはほとんどがライブハウスや練習スタジオに備え付けで置いてあるため、自宅用の小さいアンプを購入すると良いでしょう。
また、電気を使って音を出しているためエフェクターと呼ばれる音を加工して出力する機材が良く用いられます。大きく派手な音が得意ですがエフェクターを巧みに利用しパーカッシブな音やストリングスのような伸びやかな音を出すこともできます。
ここでは代表的なエレキギターの例を挙げていきます。
レスポール
ギブソン社のレスポールは、ジャズギタリストのレスポールという人が作り最も有名なギターのひとつとされています。今ではロックやパンク、メタルなどで良く使われ太いサウンドと中音域の艶のある音色が特徴です。欠点は若干重いため、長時間のライブや練習のときには肩が疲れてしまうかもしれません。太めのストラップを使えばいくらか軽減できます。
ちなみにこの形のギターをレスポールと呼ぶ人が多いですが、レスポールの本家はギブソンと子会社のエピフォンであり、それ以外のものはレスポールタイプとかシングルカッタウェイという風に区別します。
ストラトキャスター
レスポールと並び世界中で使用されているギター、ストラトキャスターです。こちらもストラトといえばフェンダー社のものをさし、それ以外はストラトタイプなどといいます。フェンダージャパン、フェンダーUSAがそれに該当しますが、wikipediaによるとスクワイアというブランドも本家のようです。特にフェンダーUSAのものはブランド力が高く、「フェンダーのストラト持ってる」というと必ずといっていいほど「USA?」ときかれます。
大きく削り込まれたカッタウェイやトレモロアームが特徴で弾きやすく様々なジャンルに対応できます。また音色では高音域に特徴があり、鋭い音を出すことができます。
テレキャスター
上記の二つには劣るものの、根強い人気のあるギター、テレキャスターです。こちらも一般的にフェンダー社のテレキャスをさします。
個体差が激しく、当たり外れの多いギターのように思います。ですがほとんどのギタリストが、テレキャスの音といえばバキバキしたような独特な音を想像でき、その音に魅了されることも少なくありません。
筆者の独自のイメージではテレキャスは渋いギターであり、テレキャス使いは大体うまいような気がしています。
アコースティックギター
本来アコースティックギターとはアンプを通さないギターを指すため下記のクラシックギターもこちらに含まれるのですが、最近ではアコギといえば左の写真のタイプをさすため、当サイトではこれで統一します。
スチール弦を張ってあることが特徴で、他の呼び方にはフォークギターや生ギター、アンプラグドなどがあります。駅で歌ってる弾き語りの人が持っているギターは大体これです。電気を使わないためギター自体の鳴りが非常に重要で、基本的には良く鳴る(響く)ものほど良いギターということになります。また、なぜか安いアコギは弦高がやたら高く、弾きにくいものが多いため、購入の際は経験者に見てもらったほうがいいと思います。
クラシックギター
クラシックギターでは弦にガットやナイロンを使います。別の呼び方ではガットギターがよく使われます。最近ではナイロン弦が多いですが、それでもガットギターと呼ばれることが多いです。アコースティックギターとはヘッド部分が違うため、すぐに見分けがつくと思います。
クラシックギターの音といえばボサノバを聞くとよくわかると思いますが、非常にマイルドな音がします。ネックが非常に太くギター一本でソロや伴奏を弾くために適しています。また、ギター入門曲である「禁じられた遊び」をこのギターで弾くととても心地良いので、クラシックギターを購入した際には挑戦してみてください。
その他のギター
これら以外にもSG、ジャズマスター、ジャガー、ムスタング、エレアコなど、様々な種類のギターがあります。これからはじめる初心者の方は上記の中から用途に合ったギターを選べば問題ないと思いますが、徐々に個性的なギターや味のあるギターに興味を持つのも良いと思います。他には好きなギタリストの使っているギターを調べるのも面白いです。